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【謡曲史跡】盛久之頸座

鎌倉の由比ケ浜大通に面して、主馬盛久之頸座の石碑が建っている。
能『盛久』の謡曲史跡だ。

源氏方に捕らえられた平家の家人平盛久は、京から鎌倉へと護送される。由比ケ浜で処刑されることとなり、処刑人の土屋某に斬られようとした時、清水の観音の奇跡で、土屋の刀が折れて助かり、許されて喜びの舞を舞う。

平盛久は、たくさんの諸本を持つ『平家物語』の中でも、長門本平家物語の巻第二十「主馬八郎左衛門尉盛久事」にしか出てこない。
史実では、平家の大番頭平盛国の末子で、平重衡に仕えた。生没年はわからない。

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いつからこの地に伝承があるのか、どういう経緯で石碑が建っているのか、もっともっと調べたいところだか、手元に資料がないのは残念。
次に鎌倉へ行ったら図書館にでもお籠りしたいな。

能『盛久』については、竹本幹夫先生の『観阿弥と世阿弥の能楽』に所収されている「盛久」が詳しい。

長門本平家物語は、麻原美子編『長門本平家物語の総合研究』(勉誠社)という大著があるが、小さな図書館では置いていない所が多いかも。新潮日本古典集成『謡曲集下』の巻末各曲解題に、抄出されているので、興味のある方は、ぜひぜひ。

史実の盛久にいては、史料に出てくるのが限られているので、詳しくはわからないが、高橋昌明先生の『平家と六波羅幕府』に所収されている「平家家人制と源平合戦」は、平家とその家人の関係を知るのに最適。

追記
天野文雄先生の『能に憑かれた権力者』(講談社選書メチエ)に、新井白石の『紳書』の逸話を紹介しているが、その内容が興味深い。
『謡之抄』の編纂時、「盛久」の注を担当した要法寺の世雄房が、盛久が記録類にみえないことを、豊臣秀次から清水寺にある願書の中に盛久の願書があると指摘されている。
清水寺の盛久の願書って、残っているのからし?

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