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大出雲展@京都国立博物館

古事記1300年出雲大社大遷宮特別展覧会「大出雲展」が京都国立博物館で始まりました!
私は先週の内覧会へ行ってきました。
出雲の文化・精神世界にふれ、神話の世界と、人間の世界の混沌とした接点を垣間みた気分になりました。

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上の写真は、博物館を入ってすぐの正面にある大看板。

最初のコーナーで印象に残ったのは、本居宣長の書入本の古事記と、再稿本の古事記伝。
びっしりと書き込みがあり、その思索のあとをしのぶことができます。というか、通り一遍に読むだけではなく、これだけびっしりと書込みをるすほど勉強しなきゃと、反省させられたのでした。

2000年に出雲大社境内遺跡から出土した宇豆柱の大きさにびっくり。杉材の柱は、3本をたばねて直径約3メートルもの1本の柱となり、鎌倉時代の大社本殿を支えたということです。
同じ展示室には、その本殿の模型がありましたが、これが創造力を刺激します。
このコーナー、写真撮影が許されてます。

世間がびっくりした、荒神谷遺跡と加茂岩倉遺跡から出土した大量の青銅器群。
発見されたとき、胸が躍ったのを覚えています。

たくさん装飾付須恵器もでていました。うちの夫は、実は装飾付須恵器の専門家でもあるので、妙に親しみがわきます。子持ちツボ〜と、呼びかけてしまいます。

太平記ファンとって見逃せないのが、「後醍醐天皇宸翰宝剣代綸旨」。
かくいうワタクシは、見逃してしまいました。帰宅後に、図録を見て、がっくり。
元弘の変で隠岐へ配流されていた後醍醐天皇が、杵築大社に伝わる神剣を提供するように命じたのがこの綸旨。通常、綸旨というのは、側に使える者が天皇に代わって書きます。この綸旨には、左中将とあり、千種忠顕が書いたことになっていますが、千種忠顕はこのときそばにはおりません。後醍醐天皇が、自分で書いたのです。だから綸旨でありながら宸翰という奇妙なもの。

古事記1300年出雲大社大遷宮特別展覧会「大出雲展」
2012年7月28日(土)~9月9日(日)
午前9時30分~午後6時(入館は午後5時30分まで)
※会期中の毎週金曜日は午後8時まで(入館は午後7時30分まで)
月曜休館

ミュージアムグッズのメインキャラクターは、埴輪の見返り鹿くんでした。

この日は、特別に石見神楽の実演が、博物館の前庭であり、その迫力に喝采。

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今年は、古事記編纂1300年で、古事記関連の出版が盛んです。
その中でもおすすめな本を2冊紹介しておきます。

古事記が、単なる神話物語としてではなく、時代ごとに、どのように享受されてきたのかを教えてくださるのが、佛教大学の斎藤英喜先生。
私は下の2冊で、中世神話世界のおもしろさに目覚めました。
中世神話をキーワードとしてみていくと、中世神道をはじめとする、中世の人々の宗教世界観は、想像をはるかに越えて創造的なものであることを知りました。
私の大好きな能にしても、大きな影響を受けています。

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斎藤英喜著『荒ぶるスサノヲ、七変化 〈中世神話〉の世界』
歴史文化ライブラリー 吉川弘文館 2012年

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斎藤英喜著『読み替えられた日本神話』
講談社現代新書 講談社 2006年

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