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平成24年第4回林定期能

自宅療養中の夫は、微熱が続き、一歩前進二歩下がるといった感じ。
日中は平熱に下がっていたので、「安達原」だけでも観ようと、林定期能へ行ってきました。

観世流能「安達原 黒頭」
シテ:田茂井廣道
ワキ:原大 ワキツレ:有松遼一
間:松本薫
笛:杉信太朗 小鼓:曽和尚靖 大鼓:石井仁兵衛 太鼓:前川光長

安達原の後場、なぜかいつも鬼女を応援してしまう。
前場の糸を紡ぎながら、憂き世の辛さを語る場面に共感してしまうからかしら。
がんばれ鬼女、負けるな鬼女!
黒頭の小書がついているので、さらにパワーアップした強い鬼女。
悲しみ・孤独を原動力に、山伏をやっつけよう!
中正面に座っていたので、柱際での戦いの時、黒頭が面にかかる具合が、とっても妖しくも美しく見えた。

前シテの姥は、山伏たちをもてなすために、薪をとりに行くと言い、閨の中を見るなといさめる。
視線を残して振り返る姿が、ゾクゾクとカッチョよい。がんばれ鬼女!

前シテの姥の紅無の唐織の文様は、何なのか気になった。
唐花文だと思うのだけど、連続した文様がモダンだわ。昔からある文様なのかなあ。
能狂言装束の文様事典があればいいのにと、いつも思う。

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