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2012年黒川能王祇祭その1

3年前、京都観世会館の見所で、偶然に隣り合わせた月扇堂さんから、黒川能へ行きませんか?と誘いを受けた。黒川能に興味があったので、二つ返事に行きますと答えた。
そして初めて黒川能王祇祭に行って以来、黒川能の魅力に、すっかりはまってしまった。今回で3度目の訪問となる。

黒川能とは、山形県鶴岡市櫛引町黒川地区に伝わる能で、地区の氏神である春日神社の神事に奉納される。
能楽の五流(観世・宝生・金剛・金春・喜多)には属さずに、春日神社の氏子である地区の人々によって独自に伝承され演じられてきた。
黒川能を演じるのは、春日神社の宮座組織である上下の二つの座に、それぞれ能太夫を中心に、能役者、囃子方、狂言方で構成される。

2月1日から2日かけての王祇祭は、上下の両座にわかれて神事が進められる。
上下の両座の当屋に、王祇(おうぎ)様とよぶ春日神社の神様のよりしろが迎えられ、特設された能舞台に祀られる。王祇様は、3本の白木の柱の頭に紙垂をつけ白い布で一つにまとめられており、開くと扇のような状態になる(上座は舞台の外に横に倒して吊し置かれ、下座は舞台の内に柱にたてかけられる)。
当屋には、家の主人である頭人、王祇様を守る王祇守、座の名を記した提灯を持つ提灯持ちの役があるようで、王祇様の元にはその3人が座って、終夜徹して行われる能を見守る。段取り一切を取り仕切るのは、所帯持ちという役。
かつて当屋は個人宅であったが、最近では地区の公民館を利用されるようになってきている。今年は、上座は個人宅、下座は公民館であった。昨年、一昨年は、両座とも公民館だったように記憶する。
能は、夕方より大地踏、式三番から始まり、能五番と狂言四番が演じられる。

王祇祭は神事であるので、そこに住む人たちの祭りである。しかし黒川能保存会によって、私たち一般人も、申込制によって参加させていただける。年によって当屋となる場所の広さを考慮して人数制限され、申し込んだものの、必ず参加できるとは限らない。
参加できることが決まれば、寄進料を納める。写真を撮影させていただく場合は、撮影料も加算する。
夜を徹して行われるものなので、春日神社に隣接する王祇会館を、休憩所として利用する使用料が要る。王祇会館の休憩所は、大ホールにこたつがいくつか置かれ、仮眠できるようになっている。暖かい飲み物を自由に飲めるように用意されている。近辺には飲食店が無いので、お弁当も申込むことになる。
一般人は、王祇会館で受付をすませ、あらかじめ決められた座へ、案内役に誘導していただき団体で向かう。

王祇会館で受付を済ませると、上下両座の豆腐の膳を出され、お神酒をよばれる。豆腐は、祭のために作られる料理で、豆腐を焼いたものを出汁で煮た素朴な味付け。

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王祇会館。
出発までに時間があったので、春日神社へお参りしようとしたが、猛吹雪で断念。

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今回、私の訪ねる下座の当屋。地区の公民館。

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コメント

自分で応募した分ははずれ、あきらめていたのですが、お友達の当選分のわくで、連れて行ってもらえました♪
スキーをしたことがないので、大雪は未体験。明け方の除雪車には驚かせられました。

投稿: ヨウダ | 2012.02.11 12:03

今年も無事行くことが出来たのですね!大雪で大変でしたね。

投稿: F氏 | 2012.02.10 11:55

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