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京観世とは

2月5日から11日まで、京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センターの公開連続講座「京観世の伝統—記録と記憶から聞こえるもの」が開催され、皆勤賞で受講した。

一昨年、偶然に手に入れたレコード「京観世をたずねて」(監修:羽田昶 CBSソニー 1980年)を聞いて以来、ずっと気になっていた「京観世」。いったい京観世とは何なのだろう、どこへ行ってしまったのだろう。
今回の連続講座では、京都の素謡の歴史から始まり、音楽的な特性を知り、能の中の謡ではなく、素謡として謡の特徴を知り、五軒家と呼ばれる京都の家々の謡を感じ、最後の日には、井上裕久師、吉浪壽晃師による謡講の再現もあり、漠然としていた京観世の輪郭が、なんとなくみえてきた。

京観世とは、特別なものがあるわけではなく、言い換えれば京風の観世流の謡というようなものだ。
京風の観世流の謡は、観世流の全国統一事業の結果、観世流宗家の技法によることとなり、正式な舞台から姿を消すこととなる。

かつてのように、誰もが謡を娯楽として楽しむ習慣がなくなってしまった現在、京風の観世流の謡が、人々の記憶の中にとどまることはないだろう。しかし、よりイマジネーションを高めてくれるリズムを持った素謡に触れることは、日本人として日本語力を高めるために、有意義なことだと思う。

今回のために編集された小冊子には、野々村戒三「京観世覚書」、前西芳雄「京観世の流」、大西信久「京観世のこと」、片山博通「京観世の興亡」、井上嘉介「素謡の起源とその変遷」という古い雑誌、書籍のエッセイが再録され、また公開講座の間に展観された資料の詳細な解説、また京観世の技法をまとめられた解説も入っている。
京観世に興味がある方は、ぜひぜひ一読されたい。日本伝統音楽研究センターで、引き続き販売されていると思うので、お問い合わせを。一部500円。

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観能メモ」カテゴリの記事

コメント

漏れ聞くところによると、けっこう余っているようなので、ぜひぜひご一読を!
ゆげひさんは、絶対に興味をひかれると思います。

投稿: ヨウダ | 2011.02.17 00:35

講座に行く時間もない最近ですが、
小冊子ぐらいは読みたいですね。
問い合わせてみます!

投稿: 柏木ゆげひ | 2011.02.16 00:12

へへへっ。
皆勤賞が欲しいです(笑)

能文化と謡文化の違いみたいなのがわかったのが、ワタシ的には収穫でした。
まだまだ奥深い世界ですなあ。

明日も楽しみましょうね♪

投稿: ヨウダ | 2011.02.14 02:10

ヨウダさん皆勤賞だったでんすね!
お疲れ様でした♫
私は三回だけでしたが参加して良かったです。

録音を聴かせていただいた
上田東一郎さんの謡が好きです♡
謡曲集片手に聴かないと意味が分からない
と思っていた謡ですが、外国ミュージシン
楽曲のように、意味より大切なうたごころ?
が伝わった気がしました。(大袈裟…)
そんな謡手にめぐりあいたいですわ。

投稿: さうび | 2011.02.14 01:18

絶対に菓子の方が有名ですからご安心を!

投稿: ヨウダ | 2011.02.14 00:06

ああ、もう私には、和菓子としか……(恥)

投稿: あひる@地酒 | 2011.02.13 23:35

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