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表章先生の2冊の新刊本

今月の初め、能楽研究家の表章先生が亡くなられた。

表先生のお名前は、伝書を読む会の味方健先生の講義で、毎回のように出てきていたので、いつの間にかわたしの部屋の本棚にも、表先生のコーナーができていた。いつか講義を聴いてみたいものだと思っていた。残念ながら、夢は叶わないままとなってしまった。

今月の新刊で、2つの出版社から2冊の本が出た。
1冊は、大阪大学大学院での集中講義の記録。1冊は、「伊賀観世系譜」をめぐる梅原猛氏への反論。
どちらも出来あがりを見ることなく亡くなられたことを思うと、心して読ませていただかなねばと思う。

『能楽研究講義録 六十年の足跡を顧みつつ』
笠間書院 本体価格3300円
A5版並製 318ページ

『昭和の創作「伊賀観世系譜」 梅原猛の挑発に応えて』
ぺりかん社 本体価格2800円
四六版上製 284ページ

100925

慎んでご冥福をお祈りいたします。


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コメント

ししまるさん
お聴きになられたのですね。うらやましいです。

表先生の講義を聴きたくて、昨年、思いきって連続講座を申し込んだものの、病気が見つかり、行けずじまいでした。

この2冊の本の奥付が9月15日になっているのですが、ご存命であられたら、学士院賞・恩賜賞の授賞記念のパーティーが開かれる予定だったそうです。

投稿: ヨウダ | 2010.09.26 21:26

梅原氏への反論は、東京の能楽学会で一席を設けられて、気持ちの良い反論をされて、この道をしっかり研究された先生ならではの姿勢を強く感じました。
いつもとてもユーモアがあって、切れのいい講座は本当に忘れることができません。
本当に心して拝読したいですね。
心よりご冥福をお祈りいたします。

投稿: ししまる | 2010.09.26 19:30

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