« 一調二機三声@京都芸術センター | トップページ | 法勝寺八角九重塔跡現地説明会 »

能楽囃子のレコード

先月、東京へ行ったおり、ずっと探していたレコード『宝生流舞の囃子』を手に入れる。

『宝生流舞の囃子』の解説書には、笛の三つの流儀である一噌流・森田流・藤田流の笛の違いが詳しく解説されていて、興味深く読む。そして、『能楽囃子体系』と『観世流舞の囃子』の解説書を読むことを強くすすめている。

『能楽囃子体系』の解説書は、「監修のことば」の中で自ら〈『能楽囃子事典』といった性格も帯びる〉と記されているように、鑑賞するためだけにとどまらず、能の囃子の基礎から楽器の構造、構成までも詳解する格好の参考書となっている。CD『能楽囃子体系』として復刻され時、解説書は誤字や明らかな間違えが訂正されたそうだ。

『観世流舞の囃子』は、解説書が欠けたレコードを持っているので、解説書に何が書かれているのか気になってしょうがない。笛の師匠に、解説書を貸しくださいませとお願いすると、一噌流の笛ですよと何度も念を押されながら貸してくださった。ありがたや、心して読ませていただきます。

ビクターから出た金春惣右衛門氏と増田正造氏が監修した、能楽囃子に関するレコードには、『能楽囃子体系』『能楽囃子のバリエーション』『観世流舞の囃子』『宝生流舞の囃子』の4組17枚がある。
他に能楽囃子を楽しめるレコードとしては、『能楽囃子秘曲集』(3枚組 ビクター、後に『日本の楽器2ー能楽囃子』2枚組として最発売)、『能』上下(各2枚組 ビクター)、『日本古典音楽大系2巻 能・狂言』(10枚組 講談社)がある。

能楽囃子のレコードの収録曲や演者については、そのうち花にいとふ風の能の本棚に書いておきます。
で、これを書いているBGMはというと、喜多実「頼政」(『能』上)

|

« 一調二機三声@京都芸術センター | トップページ | 法勝寺八角九重塔跡現地説明会 »

能の本棚」カテゴリの記事

コメント

このレコードは、舞をお稽古する人のためのものなので、そういった視点から舞と笛の流儀について書かれています。
解説を読んでもピンとこないけど、実際に聴き比べるとなるほど〜と思います。

投稿: ヨウダ | 2010.06.28 02:15

一噌流・森田流・藤田流の笛の違いが詳しく解説とな?それいいですねー!

投稿: F氏 | 2010.06.28 01:17

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 能楽囃子のレコード:

« 一調二機三声@京都芸術センター | トップページ | 法勝寺八角九重塔跡現地説明会 »