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法勝寺八角九重塔跡現地説明会

先週の土曜日、法勝寺八角九重塔跡の現地説明会が行われた。
法勝寺八角九重塔跡は、岡崎の京都市動物園の中にある。久々の動物園、キリンに挨拶しながら現説会場へと向かった。あいにくの雨にも関わらず、多くの人が集まっていた。

法勝寺は、平安時代後期、白河天皇の御願寺として創建された。そのシンボルでもある八角九重塔は、金堂の南の池の中島に建てられ、八角九重、高さは二十七丈(約81メートル)あっといわれる。太平記の記述から桧皮葺と考えられてたが、今回の調査から瓦葺だったとことが判明した。

キレイに八角形の地業(じぎょう)の跡が確認できる。ちょうど塔の跡には観覧車が建っている。観覧車の高さは12メートルなので、なんとこの観覧車の7倍の高さだというから驚く。まさにシンボリックなものだったに違いない。

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観覧車にのって、上から見物。揺れて、揺れて、怖かった。

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能楽囃子のレコード

先月、東京へ行ったおり、ずっと探していたレコード『宝生流舞の囃子』を手に入れる。

『宝生流舞の囃子』の解説書には、笛の三つの流儀である一噌流・森田流・藤田流の笛の違いが詳しく解説されていて、興味深く読む。そして、『能楽囃子体系』と『観世流舞の囃子』の解説書を読むことを強くすすめている。

『能楽囃子体系』の解説書は、「監修のことば」の中で自ら〈『能楽囃子事典』といった性格も帯びる〉と記されているように、鑑賞するためだけにとどまらず、能の囃子の基礎から楽器の構造、構成までも詳解する格好の参考書となっている。CD『能楽囃子体系』として復刻され時、解説書は誤字や明らかな間違えが訂正されたそうだ。

『観世流舞の囃子』は、解説書が欠けたレコードを持っているので、解説書に何が書かれているのか気になってしょうがない。笛の師匠に、解説書を貸しくださいませとお願いすると、一噌流の笛ですよと何度も念を押されながら貸してくださった。ありがたや、心して読ませていただきます。

ビクターから出た金春惣右衛門氏と増田正造氏が監修した、能楽囃子に関するレコードには、『能楽囃子体系』『能楽囃子のバリエーション』『観世流舞の囃子』『宝生流舞の囃子』の4組17枚がある。
他に能楽囃子を楽しめるレコードとしては、『能楽囃子秘曲集』(3枚組 ビクター、後に『日本の楽器2ー能楽囃子』2枚組として最発売)、『能』上下(各2枚組 ビクター)、『日本古典音楽大系2巻 能・狂言』(10枚組 講談社)がある。

能楽囃子のレコードの収録曲や演者については、そのうち花にいとふ風の能の本棚に書いておきます。
で、これを書いているBGMはというと、喜多実「頼政」(『能』上)heart01

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一調二機三声@京都芸術センター

京都芸術センターへ、素謡の会である一調二機三声へ行く。
今年2回目の今日は、「敦盛」修羅の幽玄。

まず能楽師で能楽研究者でもある味方健先生の解説。元の修羅が形を変えて延年風流になどの芸能に取り入れられ、能へ入ってくることから説明された。平太と中将の面を見せてくださり、平太が叙事詩的な修羅(八島や兼平)に使われること、また中将が叙情的な修羅(忠度や清経)に使われることを教わる。

そして素謡「敦盛」。会場の照明を暗くされたことで、より集中できて情景が浮かぶし、雰囲気がいい。
今回のゲストは、藤田流笛方の竹市学さん。 竹市学さんの笛、ますます個性が光りだしてきたように感る。一管の乱序(かな?)、聴いていてドキドキする。

「敦盛」
お話 味方健
シテ:深野貴彦 ワキ:橋本光史 ツレ:梅田嘉宏 地謡:味方團 田茂井廣道
一管
笛:竹市学

※配られたリーフレットによると、一調二機三声(いっちょうにきさんせい)とは、世阿弥が『花鏡』の中で述べた教えで、自身の中できちっと調子をとらえ、身体全体の機能を使い気合いをこめ、そして声を出すということだそうだ。

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能楽観世流シテ方関根祥人師死去

能楽観世流シテ方関根祥人師が亡くなられたというニュースをきく。

昨年、関根祥六・祥人親子を取材したドキュメンタリーのDVD「能楽師」を観て、今年のやりたいことメモに、関根祥人師の舞台を拝見することを書き留めていた。まだ50歳というお若さに、同世代として、なんともやるせない。

心からご冥福をお祈りいたします。

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〈チラシ〉東山から発信する京都の歴史と文化 第12回

京都女子大学宗教・文化研究所市民公開講座、今年で12回目のシリーズ〈東山から発信する京都の歴史と文化〉が、今週末に開催されます。この2年ほどごぶさたしていますが、毎回、とても充実した内容と聞き及んでいます。

京都女子大学宗教・文化研究所市民公開講座
シリーズ〈東山から発信する京都の歴史と文化 第12回〉
「京・六波羅と鎌倉」

【日時】 6月26日(土)13:00〜14:30・15:00〜16:30
【場所】京都女子大学J420教室←馬町を東へ行った北側の校舎

「考古学からみた鎌倉北条氏—伊豆から鎌倉への足跡—」
 講師  池谷初恵氏(伊豆の国市教育委員会)

「北条氏一族女性の在京生活—六波羅探題金沢貞顕の周辺— 」
 講師  福島金治氏(愛知学院大学文学部教授)

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京観世

先日、謡講を初体験したのをきっかけに、謡そのものに興味がでてきて、家にある謡曲の音源をかたっぱしからかけている。

なかでも、なじみの古本屋さんで格安でいただいたレコード「京観世をたずねて」を聴きながら、京観世について思いを馳せる。
偶然にも、昔お世話になった日本史の研究者のG氏が京観世の伝承者であるらしい。ぜひぜひ1度聴かせてもらいたいものだ。

京観世(きょうかんぜ)とは何か、レコード「京観世をたずねて」(監修:羽田昶 CBSソニー 1980年)のライナーノートから引用します。

 京観世とは、江戸時代に京都で生まれ、京都とその周辺で興隆した観世流の一流の名称であり、その芸風の呼称でもあります。観世座付の脇方、福王流の芸系を継ぎ、能の地謡に出演するとともに、一方で、素謡の教授を専らとして発展したために、江戸の宗家観世流とはおのずから異なる芸風、習慣を伝えていました。
 近代にはいって、観世流の全国統一事業の結果、京観世の家々、その門人は、すべて東京の観世流宗家の技法に拠ることとなり、大正期、遅くとも昭和初期には、正式の舞台から京観世の謡は消滅しました。

Book40_2「京観世をたずねて」(2枚組)

監修:羽田昶 CBSソニー 1980年

収録曲:照君 盛久 歌占 山姥 恋重荷 高砂 大原御幸 山姥 花筐 景清 歌占 放下僧 盛久 歌占 花筐 放下僧 九重


雑誌『芸能史研究』の最新号187号(特集音からみる芸能史)に、藤田隆則先生(京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター)が、「歴史史料としての口頭伝承(録音資料)--京観世の強吟」を寄稿していらっしゃいます♪

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謡講・声で描く能の世界@弘道館

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1回行ってみたかった謡講。今回は家のすぐ近くの弘道館が会場だったので二部に行って来た。

第33回 謡講・京の町家でうたいを楽しむ 

講座・謡を深く聴いていただくための謡曲講座
<第一部>
独吟「春日龍神」   井上裕久  
素謡「百萬」      井上裕久 吉浪壽晃 浦部幸裕 浦部美有
<第二部>
独吟「国栖」     井上裕久
素謡「采女」     井上裕久 吉浪壽晃

謡講とは、座敷に聴衆を集めて催す素謡の会。謡い手が障子や御簾の内で姿を隠して謡う。京都では「京観世」という独特の謡が生まれるほど盛んであったようだ。

素謡は苦手とずっと思っていた。しかし、想像していた以上におもしろい。
会場となった弘道館は、江戸時代の儒学社皆川淇園の開いた学問所・弘道館址地に建つ純和風な家屋。
2つの座敷と次の間を使っての謡講。障子をしめきって、2本の紙燭の灯だけの中、井上裕久さんと吉浪壽晃さんの良い声の謡が、隔てられた衝立のむこうから聴こえてくる。

声って楽器だと感じる。姿の見えない謡い手、少し暗い室内、自然に集中力が増して、より深く情景を思い描くことができる。また違った謡曲の楽しみ方を知った。
終わったら「よっ」と、掛け声をかけるらしい。

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頼政@河村能舞台

私は、小学生の時、NHK大河ドラマ新平家物語を見て以来、平家物語オタクである。能にはまってからは、平家物語を題材にした能を観ることが何よりも楽しい。

今日は河村定期研能で「頼政」を観た。シテは河村晴道師。
すっごい気合いの入りようで、みていてワクワク、ドキドキする。
頼政のメインは、後半の仕方話。味方だけでなく敵方にまでなって語ってくれる。目の前に宇治川の合戦の様子が見えてくる。

第2回 河村定期研能会

能「頼政」
シテ:河村晴道 ワキ:村山弘 アイ:小笠原匡
笛:左鴻泰弘 小鼓:清水晧祐 大鼓:河村大

写真は、宇治の平等院の扇の芝。

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京都能楽養成会発表会@京都観世会館

今日は大阪のお稽古だったけど、金曜日は家をあけられなくてお休み。
かわりに京都能楽養成会の発表会を観てきた。杉先生が、居囃子と舞囃子を吹くし、浩平くんが羯鼓を吹くのも気になっていた。

森田浩平くん、見る度ごとに、少年ぽさがなくなって、青年に近づいている。

杉先生の神舞の五段、快感〜♪ わたしの顔、ずっとにやけていたに違いない。

前にも書いたような気がするけれど、河村凛太郎くん、名前通りに凛とした音と声で、将来が楽しみ。

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雑誌『上方芸能』狂言特集

1006175今発売中の雑誌『上方芸能』176号は、狂言の特集です!

これが狂言だぁーっ!ー狂言へ50の質問をはじめ、12氏による狂言に寄せる期待と提言など読み応えあり。

そして何よりも現代関西狂言名鑑が圧巻。関西を中心に活躍されている46人の顔写真入りで紹介している。師弟関係がわかって重宝。保存版にいたします。


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金春家最高秘蔵能面@国立能楽堂資料展示室

金春流シテ方山井綱雄師のブログで、「金春家最高秘蔵能面が一般公開!」という記事を読み、先月、国立能楽堂資料室へ見に行ってきた。
もうじき終わってしまうので、記事にしておく。

現在、国立能楽堂で、企画展「平城遷都1300年に因んで」が開催されている。南都1300年にちなんで奈良を舞台とする能の世界を紹介するというもの。

企画展「平城遷都1300年に因んで」
国立能楽堂資料展示室
【会期】5月8日(土)〜6月25日(金)
入場無料

金春家最高の秘宝、聖徳太子御作と伝えられている翁面(白式尉)。
どっしりとして、大きく、神事にふさわしい面だった。

他には春日若宮おん祭の史料などが展示されていた。

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川崎九淵五十回忌記念展@早稲田大学演劇博物館

先月、東京へ行った時にみた葛野流大鼓方川崎九淵の展覧会。
ワンフロアーだけだったけれど、とても楽しめた。
会場では、「関寺小町」(シテ:桜間弓川 子方:本田光洋 ワキ:松本謙三 地:桜間道雄 笛:藤田大五郎 小鼓:幸祥光 大鼓:川崎九淵)の最終申し合わせのテープが流されており、長いこと聴き入る。
興味深かったのは、綿密に記された日記。
会期中、展示替えがあるもよう。


川崎九淵五十回忌記念展「よみがえる名人の芸〜愛蔵の鼓胴を中心に」
【会期】2010年5月22日(土)〜2010年8月2日(月)
【会場】早稲田大学演劇博物館六世中村歌右衛門記念特別展示室
入場無料

6月23日には、関連演劇講座があって、近藤乾之助(シテ方宝生流)、金春惣右衛門(太鼓方金春流)、羽田昶(武蔵野大学客員教授)による鼎談あり。聴きに行きたいな〜。

早稲田大学坪内博士記念演劇博物館のサイトはこちら

それにしても初めての早稲田大学。あまりの人の多さに驚く。大学構内、片側通行なんですもの。大隈重信像の前で、記念撮影したかったけど、人がいっぱいで恥ずかしくて撮れなかった(汗)

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和泉式部忌@誓願寺

鳴滝能を見終えた後、嵐電にゆられて街中へ。帰りの嵐電の車両は、お化けづくしだった。

にぎやかな新京極の中にある誓願寺さんで、和泉式部忌の法要があり、舞囃子「誓願寺」が奉納されるというので、行って来た。誓願寺で誓願寺を聴くという贅沢は、京都に住んでいればこそというもの。

丈六の阿弥陀さまの前で、まずま法要。散華を1枚いただく。そして舞囃子「誓願寺」の奉納。


舞囃子「誓願寺」
シテ:林喜右衛門
笛:杉信太朗 小鼓:吉坂一郎 大鼓:谷口有辞 太鼓:井上敬介
地謡:河村浩太郎 河村和貴 林宗一郎 河村和晃

林喜右衛門さんの和泉式部の霊、阿弥陀サマと重なって、さらに高貴さが増すような気がした。
信太朗さんの笛、とってもやわらかな音。

終了後は、寺町のスマートコーヒで、遅めのランチをとって、ほっこり。
再び誓願寺さんへ向かって写真を撮り、誠心院の和泉式部の供養塔へもお参りする。
これで花にいとふ風の史跡案内も更新できるかな。

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鳴滝能@杉浦能舞台

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先週の日曜日は、師匠の追っかけで杉浦豊彦師の主催する鳴滝能の午前の部へ行って来た。
雨が降っていたので、バスと嵐電を乗りついで行く。久々に嵐電に乗って、観光客気分を味わえた。

初めての杉浦能舞台。外観がすばらしい日本家屋。二階の欄干が、観世水の透かし彫の意匠になっていてステキ。玄関へのアプローチに待ち合いがあって、雨に濡れた石畳がいっそう日本家屋の良さを高める。

初夏の鳴滝能 2010年6月13日(日)
「天鼓」
シテ:杉浦豊彦 ワキ:有松遼一 笛:左鴻泰弘 小鼓:林大和 大鼓:渡部諭 後見:松井美樹 地謡:山本章弘 吉井基晴 橋本光史

さて、杉浦豊彦さんによる演目「天鼓」の解説、山本章弘さんによる装束の着付け解説と進む。
わかり易くて、能を観たことがない友人を連れてくるにはぴったりかも。
解説時は写真も撮ってオッケーだったので、たくさん撮らせていただいた。
杉浦豊彦師だけの写真なら載せて良いと言われたので、1枚貼っておきます。

能「天鼓」は後場だけ。見所がそう広くはなくて、舞台にかぶりつき。
目付柱の真ん前にいたので、迫って来るシテに、手を伸ばすと届く距離。
すっごい迫力に、ポカンと私の口はあいたままだったに違いない。
師匠の笛も、能楽堂で聴く音と聴こえ方が違うので不思議な感じ。
能では珍しく、最後は出演者全員で、挨拶に出られ、演者紹介がある。左鴻師匠の紹介で、唯一声を出さない人と紹介されたのがおかしかった。そうか、大小鼓は声を出すし(笑)

昨日に続きワキは有松遼一さん。好きなワキ方さんのおひとり。この方は京大観世会の出身。先日、総合資料館で、京都観世会が発行する冊子「能」のバックナンバーを見ていたら、学生時代の有松さんが、能楽師にのぞむことという文章を寄稿していらした。きっとその時の思いを、実践ていらっしゃるに違いない。

クセになりそう。次回も、また絶対に行きたい!

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能にしたしむ会@京都観世会館

先週の土曜日は、楽しみにしていた片山慶次郎伸吾師の「能にしたしむ会」。

能にしたしむ会
2010年6月12日(土)

仕舞「芦刈」 片山峻佑
応援しなくちゃならないお子サマ登場。将来楽しみです。

袴能「半蔀」
シテ:片山慶次郎 ワキ:有松遼一
笛:左鴻泰弘 小鼓:竹村英雄 大鼓:河村大

初めて観る袴能に感動。
先日、慶次郎師の著書『なんとのうええ』を読んだ後なので、思い入れもひとしお。
前の方の目付柱よりの席だったので、慶次郎師の気がひしひしと伝わってくる。そしてワキも囃子も地謡も、シテを中心にひとつになっていた。忘れられない舞台となる。

狂言「縄綯」
茂山正邦 松本薫 丸石やすし

仕舞「桜川」片山幽雪
仕舞「鵜飼」片山清司

能「融」思立之出 十三段之舞
シテ:片山伸吾 ワキ:宝生欣哉 間:茂山茂
笛:杉市和 小鼓:吉阪一郎 大鼓:谷口有辞 太鼓:井上敬介

舞の最中、不思議なモノを見た。
黄鐘早舞から盤渉へ変わるころ、地謡の姿が消えて、その代わりに青い紙燭台が並んで青い灯がともっている。えっ?と思った瞬間、その灯の前を片山伸吾さんの融が通り過ぎると紙燭台が消えて、元の地謡に戻った。融の魂が降りてきていたのかもしれない。

実は、片山伸吾師の舞台で不思議な体験をしたのは2回目。最初は、京都創生座第1回公演の半能「高砂」で住吉明神を舞われた時。本当にそこに神様がいるように見えて涙が止まらなかった感覚が忘れられない。
(ちなみに、そのときの画像が、京都創生座のブログのヘッダーに使われており、ワタシは自分のPCにその画像を取り込んで、壁紙にしている)

十三段之舞。いつか吹けるようになりたいなあ。

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仲光@大槻能楽堂

能に興味が出る前から観たかった能のひとつ「仲光」。
先週末の金曜の夜、大槻能楽堂まで行って来た。

大槻能楽堂自主公演ナイトシアター
平家物語裏エピソード「臣籍降下の源氏姓たち」
第1回 仲光 清和源氏・武士の確立へ・頼朝義経への道
2010年6月11日(金)

能「仲光」愁傷之舞
シテ:大槻文蔵 ツレ:上田拓司 子方:寺澤拓海 子方:武富晶太郎 ワキ:宝生閑 アイ:茂山茂
笛:藤田六郎兵衛  小鼓:横山晴明 大鼓:山本孝

行く前から詞章を読んで、うわ〜なんて理不尽な話なんだろうと憤慨。
予想通り、あまりな理不尽さに舞台を見ながらボロボロ泣いてしまう。

子方の二人、お上手なこと。子方フェチなワタシのストライクゾーン。
子方が上手じゃなきゃ、この能の面白さは半減するように思う。
大好きな子方の分林道隆くんと片山家のお子様たちで観てみたいものだと妄想する。

小書きに愁傷之舞がついた男舞、絶品。
大槻文蔵さんが発するオーラに、六郎兵衛さんの笛がからまって、切なさ倍増。

近いうちに多田神社とその周辺の謡曲史跡へお参りしようと思う。

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新作能のガリ版刷り謡本

京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センターの連続講座「謡を朗読する〜能をたのしく鑑賞するための準備 前期」を、一昨年、昨年に引き続き受講している。
前期はすでに始まっているが、後期は10月から。興味のある方はこちら。楽しいですよ〜♪

先日、 その講座の後、藤田隆則先生に貴重な数冊の謡本を見せていただいた。
戦前戦後に京都の伏見で制作された新作能の謡本。
藤田先生が、古書店から一括購入した謡本の中に入っていたのだそうだ。

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作者は、竹中実氏(1902〜1975)。竹中実氏は、京都市伏見に住んだ篤志家で、家業の薬剤師のかたわら、謡曲愛好者の集まりである伏見友楽会の中心となり、戦前戦後を通じ完曲26番、謡物20曲を作曲し、ガリ版・木版刷で残している(田中允『未刊謡曲集』続1 「明石」解題 1987)。
謡本の中に、その新作能を作ったきっかけなどを紹介する新聞記事、披露する発表会のチラシなどもはさまれており、見せていただいていて興奮する。写真の手前の「原爆」と題された曲は、諸国行脚の僧が広島で原爆犠牲者の川施餓鬼をする舟人にあい、ともに読経するうち、犠牲者の霊が現れて世界平和の悲願を訴えるというお話。
これらの新作能は、古典文庫の未刊謡曲集の中にすべて所収されている。

新作能とは、古典として継承されきた南北朝から室町末期までに作られた演目に対し、江戸時代から明治以降に作られた近現代の作品をいう。しかし、狭義には、明治以降の近代の作品を指す(西野春雄「新作能の百年(2)」『能楽研究』30号、2006)。

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京都薪能二日目&浦田定期

書き残しておきたいこと、伝えたいこと、たくさんあるのだけれど、時間が無い。
例によってまとめの覚え書きメモ。

●京都薪能二日目
第二日目 6月2日(水)

観世流能「嵐山」
浦部幸裕 深野新次郎
笛:杉信太朗 小鼓:林大和 大鼓:井林久登 太鼓:前川雪

金剛流半能「祇王」
金剛永謹
笛:杉市和 小鼓:竹村英雄 大鼓:河村大

仕事が長引いて、開演時間に間に合わなかった。
なんとか観たかった「嵐山」の間狂言の猿聟が始まるころに入場。
でも後の方の席にしかつけず、遠すぎてよく見えない。とほほ。

祇王は、後の席で正解だった。後方朱塗りの大極殿、蒼龍・白虎楼に、シテとツレの姿が美しく映えて、まさに幻想的。これぞ薪能の醍醐味かも。

体調がよくないのと、用事がたまっていたのとで、2つの能だけで家に帰る。

●浦田定期能
6月5日(土)

能「羽衣」彩色之伝
シテ:深野新次郎 ワキ:村山弘
笛森田保美 小鼓:曽和博朗 大鼓:石井喜彦 太鼓:前川光長

能「鵜飼」
シテ:田中隆夫 ワキ:小林努 ワキツレ:有松遼一 間:茂山茂
笛:左鴻泰弘 小鼓:曽和尚靖 大鼓:井林久登 太鼓:井上敬介

羽衣では2つほど前の席のおじさんが、一緒に小声で謡い続けるの邪魔だった。
雅楽文様の装束がステキ、お友達に見せてあげたい。

鵜飼は初めて観る曲なので、ワクワク。
ワキの小林努さんの謡って、とっても個性的で好き。それと全く対照的な有松遼一さんの端正な謡も好き。

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京都薪能第1日目@平安神宮

恒例の京都薪能の初日。
今年も並びましたよ。12時過ぎから並んで1番をゲット。おかげさまで正面のかぶりつき席。3時過ぎたころから雲行きが怪しくにわか雨が降り出し、会場変更かと心配したけれど、なんとかもって決行。能がはじまると雨も止んだ。良かった。

今年のパンフレットには、お笛の姉弟子で歴史作家の澤田瞳子さんが、各曲にコラムを書くと聞いていたので、楽しみにしていた。短い字数の中で、上手にまとめられていて、さすがです。今年もクリアファイルつき。

昨年と同様、始まるまでの時間に、能楽師さまにサインをいただく、めったにないチャンス♪ワタシだけの宝物のパンフレットのできあがりだ。

観世流能「鞍馬天狗 白頭」
橋本擴三郎 大江又三郎 分林道隆heart01
笛:左鴻泰弘heart04 小鼓:曽和尚靖 大鼓:谷口有辞 太鼓:井上敬介

勝手に応援している分林道隆くんの晴舞台。母親みたいにドキドキ。立派に勤めはりました。ちょっと背が伸びたのかしら?ホントに牛若丸みたい。

観世流半能「半蔀」
武田邦弘
笛:帆足正規 小鼓:曽和博朗 大鼓:井林清一

大蔵流狂言「六地藏」茂山あきら

「仏師」と似ているんだ。

金剛流能「舎利」
種田道一 廣田泰能
笛:森田光廣 小鼓:竹村英敏 大鼓:武重方軌 太鼓:前川光長

終了後、姉弟子のあひるさんが、何で鬼は舎利を欲しがるのかという話で盛り上がる。
中世の舎利信仰って、一体何なんだろうと、宿題。

終了後は、姉弟子のあひるさんと、能パン(能を観てパンチさんのお店日本酒バー膳さんへ行くこと)。美味しい日本酒を飲みながら、観てみた能を思い起こす。至福な時。

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