鐘巻@黒川能
2010年王祇祭 下座
「鐘巻」
シテ:上野由部太夫
紀州道成寺の鐘供養。
能力によって、鐘が運ばれ、吊るされる。リアルな鐘。
エンサー チョウサー エイトモ エイトモ
そこへ現れた一人の白拍子。
女人禁制の寺内に入り、道成寺縁起を語って舞をまう。
乱拍子では、笛も活躍。
みなが寝入った隙に、鐘が落ち、その中へと姿を消す。
住僧が祈祷をすると、鐘の中より鬼女が現れる!
法力によって祈り伏せられてながらも、柱に巻き付きながら悶える、悶える。
う〜、女の執心。ワタシは味方だ!がんばれ鬼女!
「道成寺」と「鐘巻」の違いについて、香西靖「道成寺」(『能謡新考〜世阿弥に照らす』檜書店 1972年)で、わかり易く解説されている。どこが違うのかの対照表あり。
詞章は、『校註謡曲叢書』、新潮の日本古典集成『謡曲集』の「道成寺」の解説中にあり。
まだ未見だが、紀伊国屋書店から出ている「DVD能 道成寺」(2枚組)には、黒川能「鐘巻」が収録されているとのこと。ぜひ見たいものだ。
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コメント
日々お世話様です。いつもHP拝見しております。昨年、念願叶って自費出版の運びとなりました。10月中旬より各書店にて販売してます。若き日の神楽師の物語でタイトルは「お神楽初恋巡演記」です。いち早く岩手県立美術館&図書館&博物館のライブラリー・書庫で配架になりました。また情報誌悠悠そしてFM岩手「岩手の本棚」でも紹介されました。昨年は新聞掲載はデーリー東北&盛岡タイムス&毎日新聞が取り上げくれました。今年は岩手日報&日本農業新聞&朝日新聞&観光経済新聞で掲載されました。詳しくはブログ神楽童子「お神楽初恋巡演記」(http://blog.goo.ne.jp/juriyo_1955)参照願います。神楽を愛する多くの皆様に読んで欲しいと思ってます。
投稿: 神楽童子 | 2010.03.20 00:14
ひめさん
コメントありがとうございます♪
わたしも明日、行きます!
すっごく楽しみです。
五流の能は武家の式楽としての能、黒川能は、神事のための土地の人たちによって守られてきた能。
機会があればぜひともご覧下さいませ。
投稿: ヨウダ | 2010.02.12 17:39
こんにちは~
貴重な黒川能の写真の数々
興味深く拝見しました
私は明日 赤松先生の【鐘巻】を
大槻さんまで見に行くんですよ
こんな感じで鐘が登場するんでしょうか
楽しみです
しかし 黒川の人びとの生活に溶け込んでいるような
能楽・王祇祭
本当に素晴らしい物が残ってるんですね
投稿: ひめさん | 2010.02.12 11:10
クリコさん こんばんは〜♪
ぜひゲットしてくださいまし。
鐘巻からどんどんとそぎ落としたら道成寺になることがわかりました。
>それにしても、あの「鐘」の登場の仕方は、びっくりしましたね。。
ホントですね。リアルな文様にも驚きました。
投稿: ヨウダ | 2010.02.12 00:10
クリコです、こんばんは~♪
>どこが違うのかの対照表あり。
おおぅ、そんな便利なものがあるのですね!
早速げっとしてみます!!
それにしても、あの「鐘」の登場の仕方は、びっくりしましたね。。
投稿: クリコ | 2010.02.11 22:49