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京都薪能六十回記念祝賀乱能 休憩前

体調悪くて書き終えられなかった、昨年末の観能メモ。
記憶があやふやになりかけている(>_<)

乱能(らんのう)
能楽の上演形態の一つ。通常の演能と異なり、演者は専門外の役を演じる。たとえば狂言方の役者がシテ方や囃子方を、シテ方が囃子方や狂言方を、ワキ方がシテ方や囃子方を、囃子方がシテ方やワキ方を、といったように常の本職(専門)とまったく違った役を勤めるのである。(平凡社「能・狂言事典」より)

【京都薪能六十回記念祝賀乱能】
2009年12月27日 於金剛能楽堂 午前10時開始

京都薪能60回の記念祝賀として乱能が開催された。
チケットは10月に金剛能楽堂と京都観世会館で発売されたが、あっという間に完売。
わたしは金剛能楽堂へ、発売の1時間弱後に行って、最後の1枚を奇跡的に入手。

金剛能楽堂に着くと、京都薪能の舞台まわりのように、金剛座・観世座の大きな提灯が並び、紅白幕がはられたいた。びっくりするような大勢の人、人、人!

平安神宮の宮司さんが能奉行。階から舞台に上がり、揚幕の方へ向けて能のはじまりの掛け声をかけた。

まずは
「翁」
翁:茂山七五三 三番三:種田道一 千歳:吉阪一郎 面箱:左鴻泰弘
笛:河村和晃 小鼓:河村和重 河村和貴 味方團 大鼓:宇高通成
後見:茂山千三郎 茂山逸平 狂言後見:嶋崎暢久 宇高竜成 
地謡:茂山千之丞 茂山千五郎 茂山正邦 茂山茂 松本薫 茂山童司 茂山良暢 山口耕道

「翁」というのは「能にあって能にあらず」といわれている神聖なもの。それをいったいどうするつもりなのだろう?と、ちょっと思っていた。
でも、演者が私たち観客を楽しませようとしているという思いに満ちていて、これもまたひとつの芸能という形なんだと納得。

河村和晃師、笛、むっちゃ上手heart01
小鼓の面々が途中でスポーツドリンクのペットボトルの回し飲みもあり、大鼓の宇高通成師が「痛っ」ともらす場面もあり。
通成師が、大鼓を打ちながら舞台の前に出てきた。てっきりパフォーマンスなんだと思っていたら、小書「打掛り」だということを、徒然京大狂言会・同大狂言会さんのブログで後から知る。←然京大狂言会・同大狂言会さんのブログは、とっても勉強になりますo(_ _)o
小鼓のおひとり味方團師の晴姿は團師のブログに♪
そして左鴻師匠は!!!!弟子の口からは何も申せません。装束姿もステキheart01

半能「絵馬」
シテ:林光寿 ツレ:井上敬介 河村大 ワキ:石井保彦 井林久登 谷口有辞
笛:河村和晃 小鼓:吉浪壽晃 大鼓:河村晴道 太鼓:片山伸吾
間:豊嶋幸洋 山田安造 都丸勇 重本昌也 和田次夫 掛川昭二
後見:杉市和 光田洋一
地謡:前川光長 武重方軌 前川光範 杉信太朗 小林努 有松遼一 林大和 林大輝

お笑い路線。
作り物に、男湯と女湯の絵馬が掛けられているぞ!
ワキの3人の登場、自信なさげな石井保彦師と自信ありげな谷口有辞師のコントラストが、またおかしさを誘う。
シテとツレの3人の登場、なんか巻物を持ってるけど、なんだろう?と思っていると、橋掛りで一斉に広げる。そこに書かれていたのは、それぞれの演者の名前だった。
作り物の中からは、「祝 初シテ」や「見ちゃダメ(だったと思う)」などの垂れ幕も。
蓬莱の鬼さんたち、かわいらしかった。

狂言「仏師」
井上裕久 梅田邦久
後見:梅田嘉宏

田舎者役の梅田邦久師、はまりすぎで、なんともいえないおかしみを醸し出していた。
一方の都のすっぱ役の井上裕久師の笑顔には、ぽ〜っとみとれてしまうheart01
最初の仏像には、シテ方の浦田保親師の顔写真の面が使われ、大爆笑。どんな面だったかは浦田保親師のブログで♪

舞囃子「盛久」
石井喜彦
笛:有松遼一 小鼓:深野貴彦 大鼓:宮本茂樹
地謡:武重方軌 前川光範 林大和 杉信太朗

石井喜彦師、キュートとしかいいようがない。

舞囃子「羽衣」
光田洋一
笛:分林道治 小鼓:浦田保浩 大鼓:原大 太鼓:藤井千鶴子
地謡:帆足正規 杉市和 左鴻泰弘 林大輝

笛の分林道治師、ご自身のブログで苦労話を書かれていらっしゃったので、道治ファンとしては、こちらまでドキドキwobbly
一噌流の笛を、京都で聴くのは貴重です!

一調「屋島」
謡:竹村英雄 小鼓:杉浦元三郎

まじめモード。

能「安宅」
シテ:茂山あきら ツレ:茂山忠三郎 茂山正邦 茂山良暢 茂山千三郎 茂山童司 茂山茂 茂山逸平 松本薫 山口耕道 綱谷正美 ワキ:森田保美
間:成田達志 曽和尚靖
笛:廣田幸稔 小鼓:今井清隆 大鼓:青木道喜
後見:茂山千五郎 茂山七三五
地謡:石井喜彦 井林清一 河村大 井上敬介 久馬治彦 原大 小林努 岡充

狂言ですか?能ですか?
茂山家の独壇場で、客席をわかせる。
囃子方の成田達志師と曽和尚靖師も、かなりのパフォーマー。尚靖師の男前な姿は、尚靖師のブログで♪
茂山忠三郎師の存在感ありすぎの子方はステキだし、森田保美師の富樫も何度も押し倒されて斬られそうになるけれどカッちょ良い。

そして休憩15分。
チケットには直会券がついており、黒豆入りとん蝶(絹笠製)という白蒸しを2ついただく。美味。幕間にさっと食べるのに重宝な品。振る舞い酒もあった。
人が多すぎて、会おうと約束していた知合いに行き当たらない。

休憩後へつづく

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コメント

じゃじゃ丸さん
解説、ありがとうございます。
2007年の新春能狂言、見たかったです!

私はまだ見たことが無い能もたくさんあるので、小書がついても、いったいどこが違うのか、まだわかりません。能の演出もたのしめるようになりたいです。

またいろいろと教えてくださいませ。

投稿: ヨウダ | 2010.01.13 20:39

ヨウダ様

 ご紹介ありがとうございます。京大狂言会のじゃじゃ丸です。

 翁の小書き「打掛り」は、江戸時代に遅刻してしまった大鼓方が、
三番三の揉み出しで、打ちながら登場したことから始まったと言われています。

2007年のNHK「新春能狂言」で、河村眞之介師が勤められていたものを拝見しました。
乱能同様、翁帰りまで常の座に居て、揉み出しで片膝をついて打ち出し、
打ちながら正先まで出てから、後ずさりして床机にかからはりました。
ただしこの時は、打ち出す場所が 橋掛かり二の松であったと記憶しております。

以上、付け加えさせて頂きます。素人の長講釈、大変失礼致しました。

投稿: じゃじゃ丸 | 2010.01.13 19:10

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