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物語と絵画〜文学と美術の出会い@大和文華館

大和文華館で開催されている、特別企画展「物語と絵画〜文学と美術の出会い」に行って来た。
正直、期待以上だったので、書かずにはいられない。
自館所蔵の作品、特別出品のもの、取り混ぜてどれもが逸品で、面白く、いつまでも見ていても飽きない。

展示は、王朝物語、仏教説話・縁起、幸若舞・御伽草子、中国故事、軍記物語と分けられている。

王朝物語のコーナーは、主に伊勢物語・源氏物語の、絵巻、屏風、白描画などなどが並ぶ。
展示室に入ってすぐに、大和文華館所蔵「伊勢物語図色紙」(6段芥川 江戸前期 伝俵屋宗達)。学園前の駅から暑い中歩いて来た疲れが、いっぺんに吹き飛ぶ。
同じく独立したショーケースに、「源氏物語浮舟帖」(江戸前期 伝土佐光吉)。
そしていよいよ国宝「寝覚物語絵巻」(平安後期)。4段のうち、3段が開帳されていた。1段目の絵には、桜の花の下で童が笛を吹いている♪
次に目がいったのは「源氏物語図屏風」(江戸中期 伝岩佐又兵衛)。又兵衛といえば、山中常磐の印象が強烈で、大型本まで買ったほど好きな画家。又兵衛の源氏絵は、やっぱり又兵衛で、個性的。ただし、又兵衛の工房の可能性もあるそうだ。
「伊勢物語下絵梵字経」(鎌倉)にも驚かされた。筒井筒と水鏡の場面の白描画の上に、梵字経が刷られている。絵巻の持ち主が無くなった後、供養のために刷られたのだそうだ。
そして新聞などで大きく取り上げられていた「宇津保物語図屏風」(江戸)。宇津保物語の俊蔭の場面が描かれている屏風で、今回が初公開。宇津保物語は、マンガでしか読んだことが無いけれど、マンガの俊蔭に久々に会えた感じ。

仏教説話・縁起コーナーでは、「道成寺縁起絵巻」(江戸後期)が、印象に残った。躍動感があって、このまま絵本の挿絵にしたいような感じ。
「病草子断簡」(平安後期)は、針治療の男。そっとのぞく女がユーモラス。

中国故事のコーナーでは、断然に「人物図扇面」(江戸前期)に見ほれる。能に使われた鬘扇。緻密に描かれている。

幸若舞・御伽草子のコーナーでは、「忠信次信物語絵巻」(桃山)がおもしろかった。詞書読めなかったけど、絵といっしょに楽しみたいなあ。
「大職冠絵巻」もステキ。海女が龍神から宝珠を取り返す場面、まさに能の「海士」を彷彿させる。海女が、懐剣を片手に宝珠を持って舟にひき上げられている。
奈良絵本の数々も、ひっつひとつが面白い。

軍記物語のコーナーは、1点のみなのだけれど、1点で十分精彩を放つ「平治物語絵巻断簡」(六波羅合戦巻 鎌倉)。今回の展覧会の大きなポスターには、原寸大で印刷されているので、帰りにお買い上げ。切り抜いて、額装するつもり(笑)

大和文華館は、2010年に50周年を迎え、この展覧会を最後に本館建物のリニューアル工事に入る。このため、1年間の休館となるそうだ。展覧会会期は27日(日)まで、あと2日。お急ぎください。

大和文華館

特別企画展「物語と絵画~文学と美術の出会い」

会期:〜9月27日(日)

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コメント

ししまるさん
わたしもどこでもドアが欲しい!
林原美術館、平家物語絵巻展も、明日までです(泣)

笛、ぜひともウェルカムです!

投稿: ヨウダ | 2009.09.26 11:50

どれもひとつ、ひとつ、じっくり味わいたいものばかりですね!

ドラえもんのどこでもドア~が、欲しいです(涙

最近、何故か、夢の中で笛吹いてます(汗

投稿: ししまる | 2009.09.26 10:14

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