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重盛に会いに行く

高橋昌明先生の論文「平重盛の天王寺万灯会について」(『国文論叢』34号 神戸大学文学部国語国文学会 2004年)を読んでいると、無性に平重盛に会いたくなった。
で、会いに行くことにした(笑)

現在、京都国立博物館の常設展で、11月21日まで神護寺の「伝源頼朝像」「伝平重盛像」が展示されている。通常これらの肖像は、年に1度、5月の神護寺の虫干しで公開されるのみだ。今回の展示は、ゆっくりと誰にも邪魔されずに肖像に対峙できるチャンスかもしれない。
「伝源頼朝像」「伝平重盛像」の肖像は、『神護寺略記』には神護寺の仙洞院に後白河法皇、平重盛、源頼朝、藤原光能、平業房の画像があり、それらは藤原隆信によって描かれたとあることによって、 現存する3枚の肖像に、それぞれ源頼朝像、平重盛像、藤原光能像と伝えられて来た(藤原光能像は京博には展示されていない)。しかし、近年、源頼朝像、平重盛像は、実は足利尊氏、直義の像ではないかという説が出ている。
お隣のケースには良く知られている、瞑想にふける明恵上人のお姿の肖像も展示されていた(高山寺蔵)。
*米倉迪夫『絵は語る4 源頼朝像 沈黙の肖像画』(平凡社 1995)
おもしろい!

京都国立博物館の特別展は、「古写経 聖なる文字の世界」〜11月28日まで。
重盛さまに会いに行ったついでに見学。
文字はあまり興味ないかなあ〜くらいに入館したが、これがなかなかおもしろくて夢中になる。
当然のことながら、人の手で写された経典。じっと見ていると、よくぞ日本に渡ってきて大切に残されたものだと、なでてあげたくなる。
おもしろかったのは、細かい、細かい文字で書写された細字経(豆経)や、写経生になるための試験の答案。「不」という文字が入っているたのは落第したのかな?運慶の願文の軸には平重衡に焼き討ちにあった東大寺の残りの木で作ったと記されていたこと。唯一残されたものという源頼家筆の写経。道長や師通の経塚に納められていた写経などなど。
もちろん平家納経や、四天王寺の扇面古写経などの装飾経も美しかった。平清盛筆の般若経も見る。
ずら〜っと、経典ばかりが並んでいる展覧会は地味ではあるが、ひとつひとつの来歴を考えながら見ていくと、とてもおもしろかった。

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